ご挨拶
埼玉医科大学病院 放射線科 教授
小澤 栄人
埼玉医大放射線科は、画像診断、核医学、治療の3部門に分かれており、レベルの高い臨床研究をすすめながら高い即応性を備えた臨床放射線科医の育成を目指しています。放射線科が対応するのは、様々な診断および治療の機器を駆使し全身を網羅する疾患に対して、高い専門性に加え幅広い視点も要求される診療科です。そのため、各専門領域の教員はエキスパートとして高度な診療や研究に従事することが求められている診療科です。
現在放射線科専門医の取得は、診断・核医学専門医と治療専門医から構成されていますが、埼玉医大放射線科では若手医師に広く様々な分野を研修し多様で深い知識・技術を習得できるような研修プログラムを提案しバランスの取れた放射線科医師の育成を目指しています。しかし、最終的な診断あるいは治療専門医の取得には他科とほぼ同等の卒後約7年(後期研修開始後5年)が必要であり、それまでに基本手技と読影・治療知識を習得します。習得のために 多様なプログラムを有しており、近隣の埼玉医科大学国際医療センターだけでなく、国立病院機構高崎総合医療センターや他の施設での国内留学も組み合わせた研修を行うことも可能となっています。また、専門医習得前に研究に取り組むことも可能であり、現在診断専門医習得前の3名を含んだ、大学院生4名が研究に励んでおり、駒込病院とのMRIの卵巣腫瘍のテクスチャ解析の多施設共同研究や、埼玉医科大学腎臓内科や国際医療センター保健医療学部との慢性腎臓病に関する人工知能を利用した共同研究なども行われております。
2020年には、放射線科の新画像診断読影室が完成し、MRIやCTの新しい装置更新も順調に進んでいます。近年研修医の先生が興味を持って毎年入局してくれるようになりましたが、まだまだ充足しておりません。今後はさらに新しい放射線科専門医制度により連携、協力病院の力もお借りしながら魅力的な放射線科の研修システムを構築し、より多く入局していただけるような放射線科を目指していきたいと思います。このホームページをご覧いただいいているみなさんで、埼玉医大放射線科に興味を持っていただける方は、メールで問い合わせていただきたいと思います。是非一緒に画像診断、放射線科治療を通じて、日本の医療に貢献しましょう。